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COLUMN

家事を楽にする家づくりのポイント!間取りは家事動線から考えよう

「家事をするときにどこを通っているのか」を示す経路のことを、家事動線とよびます。毎日の家事をできるだけ楽にこなすためには、自分の家事動線に合わせた使いやすい間取りが必要です。

そこで今回は、「キッチン周りの家事」「洗濯」「掃除」の3箇所に絞って、家事動線から間取りづくりをする際のポイントをご紹介します。

そもそも家事動線って何?

家事動線とは、

・洗濯機から洗濯物を干す場所までのルート
・キッチンで料理をするときの移動経路
・キッチンの生ゴミを外のゴミ捨て場まで持っていくときに通る道

など、家事をするときの動き方を示したものです。

家事動線を考えずに住宅を設計すると、移動距離が長くなったり同じ場所を往復することになったりして、家事の手間が増えてしまいます。

日々の家事で楽をするために、家事動線の基本を知っておきましょう。

・①広い=楽ではないキッチンの動線

注文住宅を建てる際、「広いキッチンが欲しい」と希望される方は多いものです。
ただ、広いキッチンにすれば、毎日の料理や後片付けが楽になるわけではありません。
調味料や鍋を用意するたびに移動しなければならないような間取りでは、かえって疲れてしまいます。

また、キッチンが広すぎてリビングで遊ぶ子供の様子が見えないような間取りだと、子供のことが気になって家事に集中できないでしょう。
大切なのは、「必要最低限の移動で家事ができるレイアウト」なのです。

家事動線に配慮したキッチンレイアウトのポイントは、料理の流れに合わせること。

料理をするときは、

・冷蔵庫から食品を取り出す
・調理台やシンクで食材を調理する
・コンロで加熱
・食器棚から食器を出して盛り付け

といった流れで作業を進めるのが一般的です。

シンクや調理台とコンロを横一直線に並べるI型のレイアウトは、移動距離が長くなってしまうため、家事効率を求める場合はおすすめできません。
家事を楽にするなら、「冷蔵庫」「シンク・調理台」「コンロ」を三角形に並べて回遊する、「キッチントライアングル」というレイアウトを基本にしましょう。

キッチントライアングルは、各設備を結ぶ三角形の辺の合計を510cmにすると使いやすいとされますが、身長によっては距離を調整した方が使いやすくなる場合もあります。
夫婦で一緒に料理をする機会の多いご家庭なら、通路幅に余裕を持たせておくとすれ違うときもお互いの邪魔になりません。

なお、冷蔵庫の配置も重要です。冷蔵庫は、シンクや調理台の近くに置くと常に最短距離で利用できます。
キッチンの入り口が決まっている場合、キッチンの入口側に冷蔵庫を配置すると、家族が飲み物などを取りに来ても手を止めることなく家事を続けられるので効率的です。

洗濯や掃除に比べて料理には時間がかかるため、自然とキッチンで過ごす時間は長くなります。料理の仕込みや後片付けをしながら効率良く洗濯などをこなしたい方には、キッチンや浴室、リビングをつなげてぐるっと一周できる間取りにするのがおすすめです。

キッチンにパントリーを備え付け、玄関との距離を近くしておくと、たくさん食料品などを買い込んだときも収納が楽になります。

「朝食の後片付けをしたら洗濯機を回し、洗濯している間に夕食の仕込みをする」
「週末に食料品をまとめ買いする」

など、普段自分が進めている家事のやり方に合わせた間取りを考えると良いでしょう。

・②重労働の洗濯は、収納までの手順を考えて

洗濯の手順は、

1.洗濯をする
2.洗濯物を干す
3.乾いた洗濯物を収納する
の3ステップです。

各ステップを行う場所が離れていると効率的に進められないので、「どうすれば移動距離を短くできるか」を考えて間取りを検討しましょう。

洗濯をするときの効率を考えると、洗濯機は脱衣所や脱衣カゴのある洗面所に置くのが定番です。

また、洗濯機がある場所と洗濯物を干す場所の間に階段があったり、廊下やリビングをあちこち経由する必要があったりすると、濡れて重たい洗濯物を運ぶことになるので疲れてしまいます。

そこでおすすめしたいのが、洗面所と洗濯物を干すスペースを直線上に並べてしまうこと。
洗面所から直接出られるように庭やバルコニーを作っても良いですし、洗面所・キッチン・庭を一直線につなげれば料理のついでに洗濯を進められます。

ただ、日当たりなどによって洗濯物を干すのに最適な場所や向きは変わってくるので、家を建てるときはプロに相談してから決めましょう。

洗濯物の取り込みも、リビングで洗濯物を畳みたいのか、それともその場で畳みたいのか、洗濯物を各部屋まで持っていくのか大型収納等にまとめてしまうのかで最適な家事動線は変わってきます。

・③疲れないための掃除の動線づくり

家事の中でも、室内の掃除は料理や洗濯に比べると重要度が低いです。
多少部屋が汚れていても生活はできてしまうので、仕事や私生活、子育て等で忙しくなったときについついサボってしまう人も多いでしょう。

そんな面倒な掃除や整理整頓のハードルを下げてくれるのが、「使う場所の近くに収納を作る」という工夫です。
たとえば、玄関収納を作って子供の自転車やおもちゃ、ベビーカー等を収納すれば、リビングに外遊び用のおもちゃが散乱することはありません。リビング内に掃除用具を収納できるスペースがあれば、思い立ったときすぐに掃除できるので家事にかかる時間を短縮できます。

・使うものをその場で取り出す
・使ったらその場で片付ける

習慣ができると、荷物が散らからないため掃除機などもかけやすくなります。

効率重視という点では、

・玄関収納にハンガーラックを備え付けてかさばるコートやジャケットを収納
・鏡を備えたウォークインクローゼットを作って着替えと服選びを同じ場所ですませる

といった方法もあります。

バッグやタオル、下着等を収納する家族共用のクローゼットをリビングに置くのもおすすめです。

洗濯に関しては、「浴室の洗濯機→リビング→庭」という家事動線を構築しておけば、乾いた洗濯物の一部をリビングで取り込めるため、家事の時短ができるでしょう。

なお、掃除の動線を考えるときは、コンセントの位置も重要です。コード付きの掃除機は、コードの長さが決まっています。

・コンセントを部屋の隅に作ったら部屋の反対側に掃除機が届かない
・廊下の掃除をしたいのにコンセントがないため掃除機を使えない

といった問題を防げるように、コンセントの場所は良く考えてから決めましょう。
コードレスタイプの掃除機を使う場合も、コンセントの位置で「普段どこで掃除機を充電しておくか」が決まるのです。

手に取りづらい場所に掃除機があると、掃除をするのが面倒になってしまいます。
いま使っている、もしくは新しく購入する掃除機のコード長に合わせて、ストレスなく掃除ができるコンセントの位置を見つけましょう。

まとめ

今回ご紹介した、家事動線を使って家事を楽にする間取りづくりのポイントは、あくまでも基本です。

普段の生活でストレスを溜めないようにするためには、家事動線を考えることが大切になってきます。ただし、それぞれのご家庭によって、家事のやり方や好みは違うので、細かい調整を施したいなら好みの間取りを作れる自由設計の注文住宅がおすすめです。

自分にとって一番楽に家事ができる間取りが欲しい方は、自由設計の注文住宅を数多く手がけているダイアリィズでベストな間取りを一緒に考えましょう。

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